「君の幸せは、周りの状況で決まるものではない」
子供用の物語と侮らないでください。あの「引き寄せの法則」の著者により書かれた物語で、「引き寄せの法則」について嚙み砕いて説明されています。「引き寄せの法則」がうまく呑み込めなかった方や、お子さんでも分かりやすい内容になっていますが、より深く理解できるような無駄のない構成になっています。
誰が見ても悪いことをした人。その事(人)を思い出して「嫌な気分」になった経験がある方も多いと思いますが、その「嫌な気分」をどうやって「良い気分」にするのか?
それは自分の「心の扉を開く」ことにかかっています。あなたの幸せは誰にも脅かされません。何故なら、あなたが「心の扉」を開くか閉じるかが、あなたの現実を左右しているからです。それはあなたしか決めることができません。
「引き寄せの法則」がいまいち分からない人
自分の喜びが他人にかかっていると感じている人
いつもイライラしてしまう人
人と関わるとろくなことが無いと思っている人
自分を変えたい人
お子さんの読書感想文にもいいと思います(小学生高学年くらいから)
要約
サラは自分の世界で空想をしているのが大好きな女の子です。世の中の人たちはみんな意地悪で、サラの気分を悪くさせるので、将来は一人で静かに暮らしたいと考えていました。
そんなある日、学校の帰り道にある雑木林で、ふくろうの「ソロモン」と出会います。
ソロモンは口を動かしていないのにサラとお話をすることが出来ます。サラはソロモンとの会話の中で、さまざまな「幸せになるための法則」の学び進めていきます。
何に意識を向けるのか?
サラは、「空を飛びたい理由」をソロモンに聞かれました。しかしサラは「歩くのは楽しくない」ことや「歩くのは時間がかかる」など『空を飛べないことが嫌だと思う理由』を述べます。
そこでソロモンに、「望んでいないことを語るのではなく、望んでいることを語るのが大切」と、教えてもらいます。
望んでいない事を語ると、「苦しみの鎖」に繋がります。
望んでいないことについて話していると、望んでいるようにはならない
苦しみの正体
人は色々なことを「良い・悪い」で判断しようとします。しかし、その「良い・悪い」は誰が決めるのか?人は皆、「自分が一番正しい」と思っています。だから、他の人の行いを見て、気分を害してしまいます。
あなたの幸せが、誰かが行ったこと・行わなかったことに掛かっている時、あなたは罠にはまっています。
何故なら、他の人の事をコントロールすることは、あなたには出来ないからです。
あなたが幸せを感じられるかどうかは、あなた自身が「何に対して」自分の注意をむける事を選ぶのか?という事だけに掛かっています。
味わい愛でる
普段の生活を心地よいものにしたいのであれば、『味わい愛でる』ことが出来るものを探すのも良い手段です。
『味わい愛でる』とは、周りの良い部分に気づいてそれを(人を)愛でる事、要するに「良い気分」でいる事です。
あなたが他の人や物事の良い側面を見ている時はいつでも、あなたの波動はあなたが望んでいることと調和することが出来る。逆に、怒っていたり不安があったりすると、その瞬間はあなたの望んでいない事と調和することになる。
『味わい愛でる』を習慣化することによって、自分の波動を望むものに調和させる。
幸せはどこにでもある
あなたが『心の扉』を開けて、幸せが流れ込むのを止めさえしなければ、それはどこにでもあります。変わる事のない幸せの流れが常にあなたに向かって流れています。
今までの生活の中で身につけてしまった『抵抗』さえなければ、幸せはごく自然にあなたに向かって流れてきます。
自分の望まないものを『押しのける』のではなく、自分の望むものの中へゆったりと入っていくことが大切です。
感銘を受けた言葉
君が何か質問をした時にだけ、僕の答えは君にとって価値のあるものとなるんだ。誰も質問していない時に与えられる答えは、誰にとっても本当に時間の無駄なのさ。
今晩夢を見ている時に、君は夢の中でも目が見えているということに気づくだろう。君の目はしっかりと閉じられていても、夢の中で君は目が見えるんだ。だから、見るのに目は必要ないし、聞くのにも耳は必要じゃないんだ。
自分の喜びは他人に掛かっているのではないという事がわかったら、その時には、本当に自由になれるんだ。
サラ、君がやるべきことは、君が望んでいるものだけが存在する完璧な場所を探し出すことではないんだ。君がやるべきことは、君の望んでいるものを「すべて」の場所の中に見つけ出すことなんだ。
覚えておくんだ、サラ。君がどう感じるかということが君の周囲の状況によって左右されているなら、君はいつでも罠にはまっていることになる。けれども、君が自分の考えを選ぶことによって、自分がどう感じるかを自分で決められるようになった時、その時こそ、君は真に自由になるんだよ。
感想
「引き寄せの法則」の大切な部分だけ集められて、分かりやすく説明されている素晴らしい本だと思いました。
子供が疑問に思う事(大人でも答えられないような疑問)も、きちんと説明してくれています。
人は、他人のことも自分の事でさえも、「良い」「悪い」で判断し・批判して、自分を苦しめるような思考に陥ります。そこから抜け出す方法や、何に注意を払うべきか?と言う部分を、何度も形を変えて教えてくれています。
他人を判断・批判することは、誰の得にもならず、人生の無駄な時間を過ごしているという事。
確かに頭で誰かや何かを批判している時間は、何の役に立つこともないし、それを相手に伝えたとしても、相手を絶対にコントロールできる訳でもありません。だったら、その時間を自分の気分が良くなることを考えて、自分の幸せに集中している方が、何倍も自分の為になりますよね。
本当の幸せや自由というのは、すべて自分にかかっている。
自分が幸せになれないのは、あの人のせいとか、環境のせいとか、自分以外の外側のせいにしているうちは、そこから抜け出すことも出来ずに、例え環境を変えたとしてもまた、同じ状況が巡ってくる。それは常に「自分が同じ場所に注意を払っている」からであって、外側の状況が自分を幸せにしてくれると思っているうちは、本当の幸せはやってこないし、自由になることも出来ない。
分かっては居るけど忘れてしまう「何に注意を向けて、自分をいい気分にさせるか?」
この本は何度も読んでいますが、読むたびに新しい発見があり、忘れていたことを思い出させてくれます。
「引き寄せの法則」は、「欲しい物を引き寄せられる法則」。と言うよりも、「良い気分」を選び・味わっていたら、「いつの間にか幸せになっていた」と言うものなんだと思います。
著者の紹介 エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス
見えない世界にいる教師たちの集合体である「エイブラハム」との対話で導かれた教えを、1986年から仲間内で公開。お金、健康、人間関係など、人生の問題解決にエイブラハムの教えが非常に役立つと気づき、1989年から全米50都市以上でワークショップを開催。人生をよりよくしたい人たちにエイブラハムの教えを広めている。